フッ素って本当に効果があるの?
[2021.11.25]皆さんこんにちは。
入間市の歯医者さん「豊岡歯科診療所」です。
むし歯予防のケアとして知られているフッ素。塗るだけで予防効果が高まり、お子さんから大人の方までお手軽にできるケア方法として評判ですが、そもそもフッ素はどういうものなのかはあまり知られていません。「塗るだけで本当に効果があるの?」と半信半疑の方もいらっしゃるでしょう。
今回はフッ素について、詳しくお話ししたいと思います。
フッ素とは、人間が日常的に口にしている食品にも含まれている物質の1つです。清涼飲料水やお茶、みそ汁などにもフッ素が入っています。気になる人体への影響ですが、歯科治療で塗布される程度の量ならば、問題ありません。過度に大量に摂取すると、フッ素による急性中毒を起こし、中毒症状が出てしまうことがあります。しかし、歯科医院では「摂取」ではなく「塗布」なので、そこまでの量が体内に入ることはまずあり得ません。
食事をするとお口の中は酸性になり、歯の表面が溶けていきます。これを「脱灰(だっかい)」といいます。フッ素には、酸によって溶けた歯を修復する「再石灰化」というはたらきを促進する作用があります。
歯を構成している物質は「ハイドロキシアパタイト」といい、酸に溶けやすい物質です。これが、フッ素によって再石灰化が促されると「フルオロアパタイト」という物質に変わります。これによって歯質が強化され、むし歯菌に対して強くなるのです。
歯科医院でのフッ素塗布に加え、ご自宅でもフッ素を使ってうがいや歯磨きをすることで、むし歯の予防効果がさらに高まります。市販されているフッ素入りの歯磨き剤などは濃度が低いので、年齢に合わせて歯科医院で高濃度のフッ素を塗布しましょう。
4歳くらいまでのお子さんは、ご自宅でのケアは不要です。歯科医院で定期的にフッ素塗布をしましょう。
乳歯から永久歯に生え変わる4~15歳くらいは、生えたばかりの永久歯を守りたい大切な時期です。ご自宅ではフッ素を使ったうがいや歯磨きを行い、歯科医院でも3ヶ月に1回程度のフッ素塗布をしましょう。歯科医院に通う習慣をつけ、少しでも異常があれば早期に治療することも大切です。
15~50歳くらいは、環境の変化などによってさまざまな要因が重なり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。ご自宅と歯科医院でのフッ素を使ったケアを続け、歯を守りましょう。この時期でしっかりと歯とお口のケアができるかによって、将来残せる歯の数にも変化があります。
50歳以降も引き続きご自宅と歯科医院でのフッ素ケアでお口の健康を保ち、いつまでも自分の歯で食事を楽しみましょう。特に70歳以降は、身体機能の衰えから口腔環境が悪くなりがちになるので、注意してください。
フッ素塗布はお子さんからシニアの方まで気軽にできて、高い予防効果が期待できるケアです。入間市にある「豊岡歯科診療所」では、年齢に応じたフッ素塗布で皆さんの歯を守ります。消毒を徹底しているキッズルームもご用意しているので、予防のためにぜひご家族でお越しください。