歯科口腔外科
歯科口腔外科では、歯・歯ぐきだけでなく、顎、舌、頬、鼻腔、関節など、お口まわりに関する症状の診断・治療を行います。味覚障害や顔面神経痛、顔面麻痺など、その症状の原因がお口以外に考えられるものでも診断・治療が可能です。歯科口腔外科は手術など出血をともなう治療が多いため、全身状態をしっかり観察しながら治療を行う必要があります。とくに持病のある方は、身体症状にも注意深く配慮して、治療を行っていきます。
親知らず
歯科口腔外科で最も多い治療は、親知らずの抜歯です。親知らずがまっすぐ生えていて、歯磨きもきちんとできている場合は、かみ合わせの一部として機能するので保存するメリットがあります。ですが、斜めや横など不自然に生えている、むし歯になっている、炎症の原因になっている場合は、抜歯が必要になります。
親知らずの形や生え方は患者さんによって異なり、大がかりな手術になることもあります。必要に応じてCT画像の撮影を行い、メリット・デメリットをきちんとお伝えして手術を行うか判断します。親知らずを抜いた方が良いかどうか気になる方は、まずは当院にご相談ください。また、糖尿病や高血圧などの全身性疾患をお持ちの方もご相談ください。
顎関節症
顎の関節が痛む・カクカクと鳴る、お口を開けにくいといった症状がある場合は、顎関節症の可能性があります。顎関節症の原因は、生活習慣や外傷、ストレスなどさまざまなものが考えられます。
放置しておくと悪化して、外科手術が必要となるほど顎関節が変形してしまうこともあります。違和感や痛みを感じたら、お早めに当院までご相談ください。オーダーメイドのマウスピースを使った治療で、ゆっくりと顎関節の不調を改善します。
口の中のできもの（腫瘍、嚢胞）
お口の中の粘膜や唇に、できものができることがあります。全身麻酔を必要としない程度の良性腫瘍や嚢胞の摘出であれば、当院で処置を行います。診断の結果、全身麻酔を必要とする治療が必要な場合や悪性腫瘍だった場合には、連携する大学病院や総合病院にご紹介して、万全の体制で治療が行えるようにいたしますので、ご安心ください。いつまでもできものが治らない、何度も繰り返すといった場合は、早めにご来院ください。
顎・歯・顔面の外傷
スポーツ時の転倒や事故など、なんらかの外傷などにより、歯が欠けてしまった・抜けてしまった、顎の骨を骨折してしまった場合も歯科口腔外科で診療いたします。歯が抜けてしまっても、すぐに治療を受ければ元通りにできる可能性があります。抜けた歯は必要以上に触れず、生理食塩水や冷たい牛乳などに浸して保存し、乾燥させないようにしてお持ちください。また、このような緊急時はご来院前に必ずお電話でご連絡をお願いいたします。
歯ぎしり、食いしばり
寝ている時に歯ぎしりをしていると指摘された、日中に気づくと歯を食いしばっている、ということがあれば注意が必要です。
歯ぎしりや食いしばりを続けていると、歯がすり減ったりかみ合わせが悪くなったり、顎の関節を傷めることがあります。歯ぎしりや食いしばりに気づいたら、できるだけ早く治療を始めましょう。
当院では、オーダーメイドでマウスピースをお作りしています。お口に合ったマウスピースで、歯とお口の健康を守りましょう。
その他のトラブル
お口まわりのトラブルは、目に見えるものだけではありません。口の中が痛い、唇が痛い、舌が痛い、ドライマウスなど、目に見えず生活に支障が出る症状もあります。このような症状は、お口だけに原因があるとは限らず、精神的なものや内科的な疾患が関わっていることもあるため、どこへ受診すれば良いか迷われる方も多いと思います。当院では総合的な診断を行って原因を突き止め、当院での治療や他院へのご紹介など、適切な処置を行います。